ナチス第三の男
『ナチス第三の男』は、2017年のフランス・イギリス・ベルギーの伝記映画。 監督はセドリック・ヒメネス、出演はジェイソン・クラークとロザムンド・パイクなど。 第二次世界大戦中、その冷徹極まりない手腕から「金髪の野獣」と呼ばれナチス親衛隊No.2となったラインハルト・ハイドリヒを描いた映画。 ウィキペディア
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話の冒頭、街中を軽快にスイスイと走るオープンカー。
ドイツ軍なのだから当然と言えば当然かもしれないけどベンツ。
そこに人が飛び出してくる。
CoD:WW2で見た銃だったので、おお~と思った。
あの出っ張り棒はこう使うのだと知った。
もう暗殺されちゃうのかと思ったら過去へ。
前半ではハイドリヒが金髪の野獣と呼ばれるまでが描かれている。
ちょっと目を離している隙にいつの間にか激しいベッドシーンが始まっていた。
表ではTHEドイツ(偏見)な無口で謹厳実直、それでいてその皮膚の下にはなるほど獣のような猛々しさを秘めているのかと勝手に把握。
(後で確認したらフェンシングの試合シーンがあり、そこでも猛々しさが出ていた)
そうこうしている内にダンスパーティが始まる。
上層部の知り合いのご息女と関係を持った事諸々が問題視され、軍を追いやられるが ダンスパーティで知り合った女性(リナ)に見込まれ結婚、そして支持している政党?を紹介される。
このリナ、ナチ党を支持し軍を追い出され荒れるハインリヒに結婚したいなら結婚すると言い連れ出すとても強い女性。
そんな強い女性であるリナも中盤になるとハインリヒから冷たくあしらわれる事となる。
映画は前半後半で描く人物が変わっており、前半はハインリヒの背中を追っている。
後半はそのハイドリヒを暗殺する為、ドイツに送り込まれた兵士たち(チェコ人、ヨゼフ・ヤン)の背中を追う。
その兵士たちと言うのは冒頭でハインリヒの暗殺を実行していた人物。
現地には協力者がおり、その協力者たちから集めた情報をもとにハインリヒの行動を把握し暗殺計画を進めていく。
ナチスはレジスタンス狩りをしており、レジスタンスのリーダーたちは全員殺される。
そんな中、暗殺作戦は実行され、冒頭に戻る。
被弾したハインリヒは病院で死亡する。
ナチスはチェコ人に報復を始める。男たちは処刑され女、子どもは強制収容所へ。
レジスタンスのメンバーの一人が密告した事で暗殺部隊に協力していた家にナチスが押し入り、多くの者が服毒自殺をし、捕まった者は激しい拷問にかけられた。
ナチスはヨゼフの潜伏していた家にもやってきて、子どもの目の前で父親が拷問にかけられる。
そして子どもから暗殺部隊の潜伏場所が教会である事を聞き出した。
ナチス軍が教会に攻め入り暗殺部隊は壊滅、暗殺を実行した二人も地下に逃げ込むが、
地上から大量の水を流し込まれ、別れの挨拶をした二人はピストルで自殺をした。
というお話。
ハインリヒを撃て!という映画もあるけど、私は全くナチスドイツに関して不勉強で、
ラインハルト・ハインドリヒという人物がいた事も、こんな暗殺事件があった事も知らなかった。
wikipediaでこのエンスラポイド事件について見てみるとヨゼフの潜伏していた家は
夫人がレジスタンスと関係を持っていて、夫はその事を知らなかったとの事。
不安定で誰が疑われてもおかしくないような情勢であっても、まさか
自分の妻がレジスタンスに協力しており家にやってきた青年がナチス上層部の人間を暗殺しようとしていたなんて思ってもなかっただろうな。
別映画のハインリヒを撃て!というタイトルからなんか◯◯大作戦!みたいな感じなのかなと、
ハッピーではないけど登場人物が良いエンディングを迎えるのかしらと気軽な気持ちで見ていたので、
報復・拷問・最後の水責めと最後に進むにつれて、こんな事が現実に起こっていたんだ…と引いていた。
というか、エンディングより何より潜伏していた家の子どもが酷い目に遭っている事がショックで見返す気が全く起きない。
子どもが犠牲になるのは本当いかん…。